死後事務委任契約のススメ

「死後事務委任契約とは？」

身近に頼れる親族がいない方や身寄りのない方にとって、自分の亡き後に必要となる事務手続きを誰に依頼するのか、あらかじめ決めておくことが大切です。具体的には、臨終後の遺体の引取りや葬儀の手配、入院費用や施設利用料等の精算、役所への届出や年金の受給停止等の諸手続きをお願いする方を決めておき、その方と死後事務委任契約を締結しておくことをおすすめします。
また、委任・任意後見契約と死後事務委任契約を併せて締結しておくと、生前から死後までの諸手続きをまとめてお願いすることができます。

死後事務委任契約を締結するにあたり、死後事務を誰にお願いするのか決める必要があります。身近に頼れる親族がいない方や身寄りのない方にとっては、そもそも誰にお願いするのか決めること自体が、何よりも大変なことかもしれません。まず、信頼できる友人や知人などに引き受けてもらえるか相談するところからはじめましょう。
それでも引き受けてくれる人が見つからない場合は、多少費用はかかりますが、死後事務を引き受けてくれるＮＰＯ法人や専門業者もありますので、状況によってはそのような業者等に相談することも一つの方法です。引き受けてくれる人が決まったら、葬儀や納骨の希望などについて、自分の考え方を十分に伝えて理解を得たうえで、死後事務委任契約書に落とし込むようにしましょう。